Q.宗教的な価値のある場所の価格を、適正に評価して欲しいです。

京都の、ある神社の宮司を務めております。
宗教法人の登記をしており、本宮以外にも神社が所有する不動産が少しございます。

　昨今の世の流れに逆らえず、神社の維持管理費用を参拝等の収入だけで賄うことが難しくなり、このたび神社の所有する土地を定期借地にすることになりました。
氏子総会、法人内での協議で異議も出ず、定期借地ならば良いとなり、５階建てマンション用地として20年の有期契約を結ぶことになりました。
　しかし、地代の折り合いがつかず交渉がとん挫してしまっております。

　借地にする土地は、本宮の飛び地のような場所で、幹線道路の整備により、鎮守の森の一部がちぎれて残ったようなところです。
周囲はふるくから住宅街で、近年になって建て替えした家が増えております。
　鎌倉時代にはここにもお社がございました。
歴史的には価値のある場所で、火災で焼失した建物のあった場所には、跡地の碑石が残っております。
お社は境内内に移築いたしましたが、お庭の一部は残しており、３年前まではお茶席、歌会なども行われていた由緒ある場所です。

　借地の査定では、周辺の住宅地の相場を元にして変形土地だからと減額、お庭の木石撤去に費用が掛かることを理由に、更なる減額をされました。
歴史的宗教的価値はもちろん、道を挟んで鎮守の森という美しい景観も全く考慮されておりません。

　元は神々のおわす場所でしたのに、こんな扱いでよいのか？と氏子総会からも怒りの声が上がり、収拾がつけられません。
宗教的な価値のある土地でも、定期借地となるとその価値は加味していただけないのでしょうか？

　神社の存続のためとはいえ、とても理不尽な思いがしております。
良いお知恵を拝借したく存じます。
よろしくお願いいたします。